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米津玄師ブログでwowaka追悼。その死生観と『lemon』が聴きたくなる理由

2019年4月5日に『ヒトリエ』のwowakaさんが急逝。発表された8日に無言リツイートしていた友人の米津玄師さんが想いをブログに公表。その内容は?wowakaから受けた衝撃とは?wowakaとの共通点、wowakaとの共通の持ち物、米津玄師にとってのwowakaとは?wowakaへの想い、米津玄師『lemon』がまた聴きたくなる理由、米津玄師の死生観とは?などをまとめました。

米津玄師、wowakaへの追悼ブログ

『野暮』というタイトルで、wowakaさんへの追悼を込めて、想いをブログで公表した米津玄師さん。

まだ哀しみさめやらず、気持ちの整理がついていないでしょう。
wowakaさんとのエピソードや想いを、その追悼文からいろんな角度で見ていきたいと思います。

米津玄師がwowakaから受けた衝撃とは?

「10年くらい前のニコニコ動画だった。

当時の自分からすると今まで聴いたことのない鮮烈な音楽を作る人だった。

恐らく誰しもそう感じてたと思う。」

「ワールズエンド・ダンスホールを初めて聴いた時は衝撃で飯が食えなくなった」

米津玄師さんが、ご飯が食べられないほど、心の底から全身で衝撃を受けていて、スゴイ影響力ですね。

まさにwowakaさんとの出会いが、米津玄師さんの人生を変えたと言えます。

米津玄師とwowakaの共通点

・ニコニコ動画でほぼ同じ時期に投稿

・ボカロからほぼ同じタイミングで離れた
⇒wowakaさんは『ひとりアトリエ』⇒バンド『ヒトリエ』へ

⇒米津玄師さんはソロに

・持ち物が偶然同じだったり、「何かと気が合い、見てる景色に似てる部分があった」

・飲みに行くことが好き

「年を重ねるごとに飲みに行く頻度が加速していき、最近は週二、三で飲んだりしてて、結局同じ話の繰り返しでもう喋ることもないのに静かにお酒を飲んだ。

LAMP IN TERRENの大ちゃんと3人でそれをチルモードと呼んで楽しんでいた。」

米津玄師とwowakaの共通の持ち物

・同じデザインの財布

・色違いの同じ靴

しかも、偶然発覚!! だそうです。

これだけたくさんの選択肢がある中で!? いやぁ、スゴイですよね。

スピリチュアルな言い方だと、『ツインソウル』っていうんでしょうか。
前世からつながっているかのような、本当に切っても切れない縁。

そういう2人に思えますね。

米津玄師にとってのwowakaとは?


「ほとんど同じ時期に投稿し始めたこともあって、彼にだけは負けたくないと勝手にライバル視していた。それ以上に尊敬していたし、多大な影響を受けた。」

「彼はその音楽性と同じように、他の人間より何倍も速いスピードで生きている人だった。

基本的な人生のBPMが違う感じがした。音楽をそっくりそのまま体現してる人だったんだろうな。」

「僕にとって彼はライバルであり、親友であり、どこか兄のようでもあった」

切磋琢磨し合って、刺激を受け、引き上げてくれる存在=『ライバル』

同じ喜びも悩みも心から一緒に分かちあえる同士=『親友』

尊敬と憧れをもって、何かあった時に頼りにできる一目置いた存在=『兄』

米津玄師さんにとってwowakaさんが、いかにかけがえのない存在かが、ひしひしと伝わってきます。

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米津玄師のwowakaへの想い

「好きな人には好きだと言っておかないと、いついなくなるかわからないからね。言っておきな。」(2013年のツイートより)

「なんとかできなかったのかな、と今も考える。

恐らくこれからずっと考え続ける気がする。

ハチくーんっつってそこの扉から入ってきてほしいと今でも思ってる。」

wowakaさんと一緒にお酒を頻繁に飲んでいた米津玄師さん。

もしそのお酒もwowakaさんの命を縮めた一因だったなら…との想いも、もしかすると、この言葉の裏にはあるのかもしれません。

「残されたヒトリエのメンバー、スタッフ、親族の方々、wowakaさんを愛してた人たちの心痛は計り知れません。

各々が各々の立場で、つかない折り合いを抱えながら生活して行かなきゃいけないですね。

とりあえず僕は、なるたけ今までとおんなじように生きていこうと思います。

結局免許取りに行けなかったし海にも行けなかったですね。

一緒にいて楽しかったですよ。ばいばいまたのんましょーね。」

この淡々とした米津玄師さんの語り口にまた、

wowakaさんの突然の死へのとまどいに動けず、寄り添い、とどまっていたい気持ちと、

生き続けていく者として、前に進んでいかなければという義務感・決意のようなものが交差しているようで、胸がしめつけられます。

私も高校の友人が大学に入ってすぐに、事故で急死してしまったことがあるのですが、その時は「悲しい」という感情が、あまり前面に出てこなかったのを覚えています。

放心状態に近い感覚で、意外と落ち着いていて、涙も出なかったり。

でも何十年経った今、急にその人の声や表情・言葉が浮かんで、ふと涙があふれることがあるのです。

米津玄師の『lemon』をまた聴きたくなる理由

石原さとみ(32)主演ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の主題歌で、2018年3月にリリース、年間ランキング1位を25冠達成した大ヒット曲『Lemon』。

ミュージックビデオ累計再生回数2億4千万回突破、オリコン年間デジタルシングル(単曲)ランキング2018で1位、楽曲ダウンロード数200万超など、数々の記録を樹立しました。

そして記憶に新しい『第69回NHK紅白歌合戦』。

徳島の大塚国際美術館で、ろうそくの灯りがゆらめく中の米津玄師さんの熱唱が、全国の視聴者に感動をもたらしました。

この『lemon』は死をテーマに、米津玄師さんの死生観がふんだんに込められています。

wowakaさんとの関係に想いを馳せながら、改めて、また聴きたくなりますね。

米津玄師の死生観とは?

『lemon』制作中には祖父の死も経験した米津玄師さんは、インタビューでこのように語っていました。

「人間は誰しも死んでしまうもの。

そこから逆算しないと、力があるものは生まれてこないと僕は思っているんです。

これは音楽に限ったことではなくて、例えば平昌五輪でも選手は驚異的な努力の末にメダルを獲得しましたよね。彼らの選手生命は、ものすごく短い。

でも、近い将来、選手生命を終えるという“死”があるから、計り知れない情熱を注ぐ。

そういった美しい瞬間やものを作るには、死に対する哲学がないと、足腰が立たないものになってしまう気がします。」

「普段、フリーダイビングのように潜って潜って深いところにあるものを拾う作り方をしているんですけど、これは結構時間がかかるんです。

この曲を作っていたのは全国ツアー中で、地方公演から戻って数日深く潜ったら、また公演のために出かけるといったことを繰り返していた時期。

ステージに立つ日は無理矢理にでもスイッチを切り替えていたので、ただただ疲れ果てていきました。」

「そんなスケジュールの中、ギターで1コーラスを作り始めた頃に、僕の祖父が亡くなったんです。人の死を扱う曲を作っている時に肉親が亡くなる…

これはなかなか思うところがありました。

僕自身、死を見据えているつもりでいたけれど、果たして正しかったのかどうか。かなり悩んで、完成までには今まで以上に時間がかかりましたね。」

wowakaさんの「存在」や「死」の意味、それに対する問いや想いも、米津玄師さんのこれからの作品に織り込まれ、脈々と生き続けていくと思います。

まとめ

「生」と「死」。
人間誰もが通る、人生の「はじまり」と「おわり」。

アーティストはその意味を、作品を通じて問い続け、追い求めていくのだと思います。

米津玄師さんのwowakaさんへの追悼ブログからも、その姿勢が感じられました。

『lemon』の詞とメロディを味わいながら、wowakaさんのご冥福をお祈りいたします。

そして、米津玄師さんのさらなるご活躍を、心から応援しています。